初音ミクの唸り

飽きたらやめます

高校生わたしと

先頭車両のボックス席。生に反射する高校時代の私が物憂げに見つめた先、窓辺に屹立した缶酒越しに日焼けしたホームが遠くなります。二、三のトンネルを抜けた先は末広がりの樹木、枝裾から屋根が見え、移ろう斜線の景色を過ぎたら海原でした。束の間、線路は大きく右に逸れて海に穴が開き、それに列車は吸い込まれました。ぐにゃぐにゃとした空間を抜けると品川駅に着いており、見慣れた月曜を瞼に映しました。目を開くな。きっとまだ国府津駅です