先頭車両のボックス席。生に反射する高校時代の私が物憂げに見つめた先、窓辺に屹立した缶酒越しに日焼けしたホームが遠くなります。二、三のトンネルを抜けた先は末広がりの樹木、枝裾から屋根が見え、移ろう斜線の景色を過ぎたら海原でした。束の間、線路…
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