中目黒の坂を目線も定まらないまま下る。歩道橋、横断歩道、信号は無視した。只管酒を煽る。右手に持つ傘は折れ曲がっていた。力のままに、行き場を失った何かが傘を壊した。時折、道端に腰掛け上を見た。気付くと出来たばかりの駅にいた。新幹線で泣き叫び、歌い、意識の狭間でどうしようもなくなった頃新潟に着いた。翌る日、曇天の新潟は私を嗤った。それでもここが好きだった
中目黒の坂を目線も定まらないまま下る。歩道橋、横断歩道、信号は無視した。只管酒を煽る。右手に持つ傘は折れ曲がっていた。力のままに、行き場を失った何かが傘を壊した。時折、道端に腰掛け上を見た。気付くと出来たばかりの駅にいた。新幹線で泣き叫び、歌い、意識の狭間でどうしようもなくなった頃新潟に着いた。翌る日、曇天の新潟は私を嗤った。それでもここが好きだった
駅前の真珠のような街灯にテグスを通したまあるい腕輪。導となって雪の夜長を
ネジを締めていました。錆びたネジ穴に白銀のネジを繰り返し繰り返し。何か大切なものだったようです。焦っていました。全て締め終わる前に目が覚めて、今があります
冷えた羽織の懐かしさは私をあたためてくれるだろうか
雷雲が半分を占める。半分に雲はなく、夜の帳が降りてゆく。雷鳴はない。時折いなずまが走る