月が出ているらしい。今の席からはわずかも覗けない。大崎の人気のない広場では噴水がけたたましく噴き上がっている。家路を急ぐサラリーマンが広場を横切る姿は安酒の肴としてうってつけで、自分が社会の歯車になっていないことの証明になっている。安心感…
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