22時に退勤した。翌日12時には瀬戸大橋を渡っていた。四国を目指して進む列車に居た。松山は変わらず静かな街で、コンビニで買った酒を包むビニール袋が一番煩い。暑い。松山城には子供が青の大地を、空をかける。苦しい。
宿泊先はさっき見つけた。1泊1万7千円。荷物を置き、道後温泉へ徒歩で向かう。知る街並みに目を奪われ、行き交う車が私をめがけて突進してきた。あいにく命を落とした。
道後温泉は休館していた。付属の館は2時間待ちのようで諦めた。道端の占い師に声をかけた。適当なことを言うヤツだった。
あくるひ、瀬戸大橋に。車では行けない島、与島へ向かった。立派なエレベーターを下ると現代から隔離された、枯れた町が広がる。海に着いた。ものの数分で瀬戸内海が広がっていた。ジャブジャブと心を洗うと、自分は透明になり戸籍もなくなった。ああ、終わったのだ。夜に割烹に入店した。
東京へ帰る新幹線に居た。明日も上司に怒鳴られるために。