初音ミクの唸り

飽きたらやめます

2003現在

ボロボロに破れた継ぎ接ぎだらけの障子から朝が射し込んだ。時刻は6時00分で、姉が素早く布団をたたんだ。私も急かされるように布団をたたんだ。ときには5時前に起こされ、テレビは試験電波を延々と発していた。二人は朝食も摂らず外へ飛び出し、ピカピカの自転車に跨った。風はなめらかに肌を撫でた。姉を追ってマンションの敷地の隅から隅まで駆け抜けた。全力で坂を下り派手に転けた私を介抱するのが姉の役目だった。自転車もほどほどにラジオ体操を終え、重いドアを開くと母が朝食を揃えていた。「ぴちぴちピッチ」の時間は過ぎていてテレビには「ミルモでポン!」が流れていた。2003年の夏は始まったばかりで、晴れて小学生となる2004年が待ち焦がれる。