初音ミクの唸り

飽きたらやめます

色の無い

綺麗なものが好きで、透明なものが好きで

嫉妬と欲望がうずまく、今の文明に生きるうえで頭の良い人の思惑どおりに金を落とすことは避けられず、喜怒哀楽がまるっと金儲けに利用されている。祝うケーキも仲直りの花束も、気分転換のJ-POPも思い出の遊園地も。嫉妬で、欲望で金は動き、嫉妬で、欲望で生活をしている。

小さい頃は公園の土から発掘したすべすべの石や、人ン家の庭で勝手に捕まえたトカゲや、教室で拾ったデカいクリップが心を満たした。喧嘩してもごめんなさいでカタがついた。気の知れた仲間と外をかけ回れば気分転換など容易い。欲に塗れていない記憶はもう上書きされない。

特段、利用されるのが嫌なわけではない。私は金好きで欲深い。けれど、綺麗なものが好きだ。綺麗で、透明な、色の無い。願わくば無色透明になりたい、でも、本当のところ、私は有色透明がいい